タイム・ドメイン・スピーカ

タイム・ドメインというスピーカがあることを知った。技術革新の激しいオーディオの世界で、スピーカだけは出現以来、原理も構造も変わらずにきている。元々の発明がそれだけ素晴らしかったということだ。


タイム・ドメインのスピーカは、理論的なことは難しくてわからないが(汗)、従来のスピーカと全く異なる考え方で作られているそうだ。下記「mono magazine」の紹介記事には、ビル・ゲイツが自分の7000万円の装置より良い音だと驚嘆したことも記されている。
http://homepage3.nifty.com/kyoumei/monorupo.htm


値段は2本で30万円(税別。以下同様。)。それほど驚くような値段じゃない。当面買えそうもないが(笑)。ビックリしたのは、もうひとつの機種の値段だ。なんと2本で1万8000円だという。30万円の下がイキナリ1万8000円とは!真ん中に別に2〜3機種無いのか?


無いんだなあ、これが・・・(笑)。何ちゅうメーカーなんだろうねえ(笑)。
http://www.timedomain.co.jp/index.html


ホームページで近所に試聴可能な場所があることがわかり、行ってみた。当然、ZARDのライブDVD、"What a beautiful moment" を持参して。ところが残念なことに、そこのプレイヤの調子が悪くて、DVD再生ができなかった。そこで聴いたクラシックのCDは、30万円の方は自然で豊かな、素晴らしい音だった。1万8000円の方に切り替えると、やっぱり差は歴然としていた。でも、悪くない。


1万8000円なら買いやすいから、家のスピーカと比べて考えようと、貸し出しを予約し、昨日、借りてきた。タイム・ドメイン・ミニというヤツだ。


私が使っているスピーカは、サンスイのSP-2002と言う。たぶん坂井泉水さんが生まれた頃の製品だ(笑)。ボックス1本につき30cmのウーハー1個、16cmと12cmのスコーカーが1個づつ、ツィーター2個と全部で5個のスピーカ・ユニットが納められていて、重量も1本20kg以上ある。アンプが壊れて以来、20年近く使っていなかったが、錆びついてもおらずちゃんと鳴るので、2年前、オンキョーのMA-500Uというデジタル・アンプを購入して復活(笑)させた。*1


サンスイのSP-2002、かなり高かったはずで、貧乏学生によく買えたもんだと今でも不思議なくらい(笑)。当時から穏やかな暖かい音がする。今でも変わらないように思うのだが、なにせ場所を取るから(笑)、この際、小さいスピーカに替えても良いやと思ったわけだ。


さて、タイム・ドメイン・ミニだが、中高音域はクリヤーに伸びていて、透明感はあるのだが、SP-2002の柔らかい音を聴き慣れた耳には、厚み、豊かさという点ではやや物足りない感じがした(この辺りは好みの問題かも知れない。)。
重低音域はドラムスのドッドッドッという一番低い音域が出ていない。Wave Geneというテスト信号発生ソフト(フリー)で調べたら、ほぼ100Hzが下限だった。SP-2002は50Hzまではラクラクだった。http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/


スタジオ録音のCDの再生ではあまり不満は感じないが、ライブDVDでは、音の広がりという点で今一歩という感じ。ただ、私のラジカセのイヤホン・ジャックにタイム・ドメイン・ミニをつないだときは、ビックリするような良い音になった。だから、恐らくPC付属のスピーカをこれに替えれば、音は格段にグレード・アップするのではないかと思う。値段を考えれば、非常にコスト・パフォーマンスは高い。たぶん、タイム・ドメイン・ミニというのは、こうした使い方を想定した製品なのだろう。


ということで、私はしばらくはSP-2002で行くことにしたが、いつかは30万円のヤツをゲットしたいなあ(笑)。確かにコイツは凄いと思う。

*1:このアンプはUSBでPC等に接続できるので、PC音源やDVDの再生に便利だ。