雨音

最近、結婚式でスピーチする機会があった。


実は、このカップルが結婚の意思を固めた後、二人は重大なピンチに見舞われたのである。女性特有の臓器に異常が見つかったのだ。生殖機能を喪失する可能性があり、最悪の場合は生命の危険にもさらされるという。彼らにとっては初めて経験する人生の試練だったろう。私は彼らのために祈った。


幸い手術は成功し、生殖機能を喪失しないで済んだという話を聞いたとき、すぐ私はZARDの「ハートに火をつけて」をプレゼントした。ウェディング・ソングなのだが、この歌は雨音で始まる。つまり、試練を乗り越えて喜びをつかむという歌だから、こんなにふさわしい歌はないのだ。

ハートに火をつけて(初回限定盤)

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しかし、これは紹介するにはシリアス過ぎるから、坂井泉水さんの詞を拝借して別の話をした。相手はこの世にひとりしか居ない「かけがえのないもの」だから、そして同時に互いに支えあう存在だから、ずっと感謝と思いやりの気持ちを忘れず、今日という「人生の記念日」*1を毎年迎えて欲しいという主旨だった。


でも、話の途中で脳裏にあの「雨音」が響いてきて、胸がこみ上げてきてしまって弱ったよ(笑)。

*1:「あなたと共に生きてゆく」の中の言葉