名古屋ライブ

これまでZARDのライブは3/2大阪、4/5神戸、そして今回6/2の名古屋と3回行った。神戸は愚かしいヤジのせいもあってか今イチ本調子ではなかったようだったが*1、大阪と名古屋は素晴らしかった。しかし、その素晴らしさの内容はかなり対照的だ。

大阪では、初日だったため泉水さん自身、ピリピリ、張りつめている様子で、ファン側も期待(と多少の不安)で一種独特な緊張状態にあった。♪揺れ〜る 想〜い で泉水さんが登場した瞬間、夢を見ているような興奮と感動で胸が震えなかった者は居ないだろう。

大阪のライブでは、泉水さんの歌唱の凄まじい凝集力に圧倒された。それは魂に響いてくる内向きの強烈なエネルギーだった。だから、とくにバラードにその素晴らしさが表れたと私は感じている。

それに対して、名古屋で強く感じたのは外向きに開放するベクトルだ。泉水さんは終始穏やかな表情で、緊張感というよりリラックスしたゆとりすら感じさせた。微笑みも多く、泉水さん自身がライブを楽しんでいる感じは観客席にも伝染し、会場全体がライブを楽しむ幸福な雰囲気に包まれたのだった。だから、名古屋ではノリの良い曲は更にノリが良く、開放感を強く感じさせてくれたのだと思う。*2

感想をあえて一言で言うなら、大阪のライブは「良かった〜!」。名古屋は「楽しかった〜!」という感じ。で、どちらも「幸せ〜!」(笑)。

大阪の「聴かせるライブ」と名古屋の「楽しむライブ」。どちらもライブの理想型であるに違いない。その両方を堪能させてくれた坂井泉水さんは、やっぱり最高のアーティストだと思う。
Absolutely invaluable ZARD

*1:神戸が最高だったという曲目も当然考えられるが、記憶に基づいてそれぞれのライブでの曲同士を比較するなど不可能である。ここで書いたのはあくまで全体的な印象である。

*2:座席が大阪では2階の一番奥の方、名古屋では1階の前から3列目の真ん中近くだったことも、印象の違いに大きく影響していると思う。特徴をより明確にするためにコントラストを強調したが、それほど違った印象を受けなかったという人だって居るかも知れない。