ロック・スピリット

J*GM vol.51 のZARDの記事は、量的には2ページと少ないが、坂井泉水さんが「今日はゆっくり話そう」で伝えたかったものが語られていて、私としては非常に興味深かった。歌詞で表現したかったことも書かれているが、そのほかに坂井さんが「最終的に伝えたかった」ものがあるというのである。

それは「愛とロック・スピリット」だ、と。嬉しいじゃないか!そう、私にはロック・スピリットのないZARDの音楽は考えられない。もちろん、ZARDの音楽は多面体だから、全ての楽曲がロックであって欲しいというのでは全く無いけれど、そのコアな部分にはロックがあって欲しいと思っている。

「今日はゆっくり話そう」を聴けば、11/25の日記に書いたように、骨太のロックだということがすぐわかるけれども、坂井さん本人からロック・スピリットという言葉を確認できたのは、また格別に嬉しいことだった。

ZARDの初期のアルバムは非常にロック色が強い。そこからZARDは出発して音楽の幅を広げて行く。しかし、原点には常にロックがあった。ロックはそこから離脱してはそこに回帰してくる場所、つまりホームグラウンドなのだ。そして今回の「今日はゆっくり話そう」は、そのホームグラウンドでのプレイなのである。私はそう思っている。

坂井さんが「最終的に伝えたかった」という「愛とロック・スピリット」。これがZARD音楽の原点であり、またエンジンなのではないだろうか。そして、「今日はゆっくり話そう」は、ライブという経験を積んだ坂井さんが、それをあらためて確認する作業でもあったのかもしれない・・・。