アウトサイダー感情

昔「アウトサイダー」というベストセラー本があった。私はそこで語られたサルトルドストエフスキーゴッホニーチェカミュらの思想や生き様から大きな影響を受けた。

アウトサイダー (集英社文庫)

アウトサイダー (集英社文庫)

アマゾンのデータによれば、アウトサイダー=社会秩序の内にあることを自らの意思で拒否する者、だそうだが、それほど強烈ではなくとも、生の不条理感(無意味感)や、周囲との間で自分が居ることに場違いな感情、疎外感を抱くことが多かった人間にとっては、共感することの多い著作ではあった。

坂井泉水さんの歌詞の中にもそれと同質のアウトサイダー感情の表現を見出すことができる。「仲間の中に居ても孤独を感じていた(君がいたから)」、「一人で居るときの淋しさよりも二人で居る時の孤独の方が悲しい(マイ・フレンド)」、それに孤独という言葉こそないが、深い絶望感・孤独感に覆われた「眠り」など。

これらの曲はZARDのアルバム「Today is another day」に収められている。このアルバムを一番聴くことが多いのは、そんなところに理由があるのかも知れない。

TODAY IS ANOTHER DAY

TODAY IS ANOTHER DAY

なお、Outsider はカミュの傑作「異邦人」(etranger(エトランゼ))の英訳本のタイトルだから、ZARDとは異邦人つながりがあると言えるかも・・・(笑)。