メルヘンからストーリーへ

ZARDの42ndシングル「ハートに火をつけて/君へのブルース」、この「ハート手書きジャケ」が[初回限定盤]になるのかな?
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1369550&image=1


42ndのジャケ写は旅先のホテルの一室なのだろうか、真ん中に開かれたバッグが見えて、ストーリー性を強烈に感じさせるジャケだ。バッグの横に置かれたブルージーンズに思わずドキッとしてしまうのは私だけだろうか(笑)。


ZARD第2章」でのシングルのジャケ全体を通して比べて見ると、コンセプトの違いがはっきり見て取れて興味深い。34thから39thまでは、坂井泉水さんの顔を中心に近距離から撮影された映像で、色彩的には(37thだけはモノクロームだが)淡色の穏やかなパステルカラーを基調としている。背景には具体的事物は全く無いか、あっても単品で、背景処理はシンプルで抽象的ですらある。全体として、坂井さんの顔を中心テーマとする、どこか現実から距離を置いたメルヘン的なコンセプトだと言える。


40thになるとコンセプトは一変する。坂井さんはやや遠く中距離に位置し、背景も具体的でストーリー性を感じさせるものになる。つまり、坂井さんはストーリーの主人公になっているという言い方も可能だろう。40thでは場所はスタジオ内で、背を向けた男性プレーヤーが居る。もし彼が背を向けて立っていたら、もっと面白かったのではないかなどと思ってしまうのだが、ちょっと違和感があり過ぎてしまうかな(笑)。


41stは2枚の写真である。単に並列的に置かれているようにも思えるが、「室内から街へ」というストーリーと捉えることもできる。とくにバケットを抱えた写真は、爽やかな風を感じさせる背景の中で自然な動きと表情が表現されていて、それ自体がストーリーになっている。


このように40th以降はそれぞれストーリー性を意識させるジャケに変化したわけだが、ジャケ同士も「40th スタジオ内」 →「41st 室内から街へ」 →「42nd 旅先」という移動するストーリーになっているのかもしれないな。 

34th「さわやかな君の気持ち

さわやかな君の気持ち

さわやかな君の気持ち

35th「明日を夢見て」

明日を夢見て

明日を夢見て

36th「瞳閉じて」

瞳閉じて

瞳閉じて

37th「もっと近くで君の横顔見ていたい 」

もっと近くで君の横顔見ていたい

もっと近くで君の横顔見ていたい

38th「かけがえのないもの」

かけがえのないもの

かけがえのないもの

39th「今日はゆっくり話そう」

今日はゆっくり話そう

今日はゆっくり話そう


ここでコンセプトが変化する。
40th「星のかがやきよ/夏を待つセイル(帆)のように」

星のかがやきよ/夏を待つセイル(帆)のように

星のかがやきよ/夏を待つセイル(帆)のように

41st「悲しいほど貴方が好き/カラッといこう!」

悲しいほど 貴方が好き/カラッといこう!

悲しいほど 貴方が好き/カラッといこう!

42nd「ハートに火をつけて/君へのブルース」

ハートに火をつけて(初回限定盤)

ハートに火をつけて(初回限定盤)