ミッション、あるいは「グロリアス マインド」

坂井泉水さんの紅白「出場」についての追記。

NHKのHPより:http://www3.nhk.or.jp/kouhaku/topics/20071206.html
2007年、第58回紅白歌合戦のテーマは、「歌の力、歌の絆」です。歌によってつながる人々の物語を掘り起こし、歌が作り出す絆をメッセージしたいと考えています。そこで、ZARDスペシャル企画として、今年5月に亡くなった坂井泉水さんのフィルム&ライブコンサートを中継し、坂井泉水さんの歌声を紅白歌合戦で紹介します。

ZARD坂井泉水さんは、「負けないで」をはじめ、「揺れる想い」「マイフレンド」など、数々のミリオンヒットをとばし、90年代を象徴するアーティストとして不動の地位を築き、今も幅広い世代に支持されています。

今回紅白では、時代を駆け抜けたアーティストZARD坂井泉水さんのスペシャル・トリビュート・ライブを放送します。坂井泉水さんが大阪を拠点に音楽活動していたということもあり、NHK大阪ホールから生中継でお送りします。NHK大阪ホールではコンサートのほか、紅白歌合戦を大型スクリーンでお楽しみいただきます。多くの人を励まし続けたZARD坂井泉水さんの素晴らしい歌の力を全国の人たちにお届けします。


何よりも「多くの人を励まし続けたZARD坂井泉水さんの素晴らしい歌の力を全国の人たちにお届けします。」とあるのが嬉しい。紅白会場の雰囲気は坂井さんにそぐわないが、別会場なら問題ない。とにかく特別な破格の扱いだ。


坂井さんの存在の大きさ、偉大さはファンにとっては当然のように分かっていることだけど、そうでない人たちの多くは、マスメディアでの扱いを通して評価する。紅白でのスペシャルな扱いは、NHKによる坂井さんへの最大級の賛辞だ。きっと、多くの人たちは坂井さんの偉大さを感じてくれるだろうと思う。



日刊スポーツ記事:http://osaka.nikkansports.com/news/p-on-tp5-20071207-292453.html
「(坂井さんは)99年のアルバム発売イベント、04年の初全国ツアーを経験してファンの前に立つ喜びを体感し、最も多くの人の前にブラウン管を通して立てる国民的番組への出演を願っていた。」


坂井さんご自身が紅白出演を願っていたというのは意外だった。それまでの活動スタイルの延長線上ではありえないことだから。パフォーマンスが苦手な坂井さんにとって、生の一発勝負の紅白は非常に大きな試練でもあったはずだ。私はあえて殻を破ろうとする坂井さんの強い意志を感じる。


「ファンの前に立つ喜びを体感し」とあるけれども、これはライブを通じて自らの歌の力に、それが人々に希望と勇気と癒しを与えるものであることに気付いた喜びだと思う。そしてその時、私の考えでは、坂井さんは自らのミッション(使命)を自覚されたのだ。それが坂井さんご自身としての「グロリアス マインド」なのかもしれない。


坂井さん、あなたのミッションは中断されてしまいましたが、このような形でひとつ実現されようとしています。きっとどこかで微笑んでくれていますよね・・・。