川井郁子さん、そして・・・

バイオリニストの川井郁子さんがこんなことを言っておられる(毎日新聞2008年9月11日夕刊)。http://mainichi.jp/enta/music/news/20080911dde012200067000c.html


「これまで『私を分かって』というスタンスのやり場のない情熱的な演奏が多かった。でも、子供が生まれてから、『何かを伝えたい』という祈りのような気持ちに変わってきた。だから『新世界』なんです」と(「新世界」とはニューアルバムのタイトル。)。


新世界(初回限定盤)(DVD付)

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「『何かを伝えたい』という祈りのような気持ち」、つまり「自分のために」というより「人のために」。一流のアーティストだからこそ言える言葉だが、そこにある使命感の重さが「祈り」になるのだと思う。そしてこの境地に立つと、これまでとは全く違う世界が開けてくる。だから川井さんは「新世界」と呼んでおられるのだ。


また、川井さんは「いろんなことや人に感謝する気持ちが増えた」、「アルバムのテーマは、命を慈しみ、いとおしく思うこと」とも言われている。


川井さんのコメントを通じて、私は坂井泉水さんが「ZARD第2章」という言葉に込めた思いが少しだけわかったような気がした。坂井さんも「『何かを伝えたい』という祈りのような気持ち」を強く持ちながら、スタジオに戻る日を心待ちにしておられたに違いない。
ZARD第2章」の「新世界」を、もっともっと歩いて行っていただきたかった。