武道館三回忌ライブ

27日の武道館はとても感動的だった。しかし、その感動は従来のどれとも違っていた。


これまでのZARDのライブはどれも感動的だったが、その中身というか、感動の質はそれぞれかなり違う。坂井泉水さんが亡くなってからのライブは、一言で言えば悲しみの中のライブだったのだが、今回のライブでは坂井さんは皆の、そして私の心の中で生きておられる、ということを感じ取ることができた。まるで新しい生命が宿ったかのように、坂井さんは心の中で育ち、生き始めておられる、と言った方が正確かもしれない。ステージが進むにつれてその感覚は強まり、坂井さんに対する感謝の気持ちとともに私の胸を熱くしたのだった。


今回のライブを楽しめたのは、悲しみが薄れたからではない。ライブの前に高島屋新宿店の展覧会に行ったが、この時は何度も目から汗がでそうになったし、ライブでの坂井さんの表情やスクリーン上の歌詞にも時々グッと来てしまう。そういうところは今後も変わらないと思う。


しかし、悲しみは風化して消えていくのではなく、おそらく感謝の気持ちによる触媒作用で、時とともに何か別の形に変わっていくのではないか。この2年の時を経て心の中で育ち、生き始めておられる坂井さんは、(男の私が言うのはおかしいのだが)授かった赤ちゃんのように、確実なのだがまだ危なっかしい。この愛おしくもある大切な存在が健やかに育って欲しいと念じつつ、告知された「デビュー20周年」の再会を楽しみに待ちたいと思う。


「十分に楽しめましたよ。・・・坂井さん、ありがとう!」


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今回のライブは初めて見る映像がとても多く、びっくりの連続だった。意外な曲にもステージで歌われている映像が撮られていることも驚きだが、スタジオなどでのオフステージの様々な坂井さんの自然なしぐさ、とくに(微笑むというより)笑ったり、時におどけたりする映像は印象的だった。坂井さんは普段着っぽい服装を好まれ、それはオンステージでもオフステージでも一貫していたことが良くわかる。
それにしても、なぜこんなに素晴らしい映像を公開しなかったのだろう?我々にとっては「自然で普通な坂井さん」は嬉しいのだが、プロモーションする側にとってはそうも行かなかったのかも知れない。


葉山たけしさんのコメント
http://blog.livedoor.jp/hayamatakeshi_livedoor/archives/51647189.html


大野愛果さんのコメント
http://www.aika-ohno.com/column/main210.html


WEZARD更新 http://wezard.net/


記事(主なもの)
ライブ
http://mainichi.jp/enta/geinou/graph/200905/27/?link_id=REH01
http://www.daily.co.jp/gossip/2009/05/28/0001960380.shtml
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090527-OHT1T00310.htm
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2009/05/28/08.html


展覧会
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/090528/tky0905281016000-n1.htm
http://www.ntv.co.jp/news/136395.html


「素直に言えなくて」オリコンデイリー4位
http://mainichi.jp/enta/music/news/20090527mog00m200071000c.html