武道館三回忌ライブ（３）

「Top Secret」
私はシングルのカップリングでもないこの曲までオンステージの映像があることに驚いた。そして後に演奏される「ハイヒール脱ぎ捨てて」や「Forever you」の映像もそうだったので、驚きは強まった。これはひょっとすると、同様の映像がアルバム「forever you」までは全曲あるのかも知れないぞ、と想像が先走る（笑）。

ライブ中は思考停止状態だからチラッとしか考えなかったが、その辺りのことを書いておきたい。
ZARDの映像を、坂井泉水さんの歌入りかどうかで整理すると、
（１）坂井さんがステージなどで歌われている様子を撮ったもの、
（２）ロケ等で歌なしで表情やしぐさを撮ったもの、に分かれ、（２）は更に
（３）公開を前提とせずスタジオやロケ先で話したりくつろいだりされる一こまを撮ったもの、
に分かれると思う。「きっと忘れない」は（１）、「君に逢いたくなったら...」は（２）である。なお、（１）は今までのところアルバム「Today is another day」以降には見られない。

（１）もPV化を前提に撮影されたとしか私には考えられないが、ご存命中、PVは（２）しか無かったと思う。（３）はもちろん論外だ。では、なぜ（１）を作ったのだろう？そしてなぜ公開されなかったのだろうか？

私は（１）が結局公開されなかったのは、楽曲制作に専念し、テレビに出ず、ライブもしないというスタイルに「ステージで歌う」映像がマッチしなかったからだろうと推測していたのだが、その理由だけではアルバム「forever you」（1995.3.10リリース）の時期まで、つまりテレビ出演されなくなってから2年後に至るまで（１）が存在するということが説明しにくい。
ひとつの説明として思いつくのは「バックアップ説」である。シングルリリースされる曲はPVが必要だから予め単独で（２）を作る。それ以外のアルバム曲は単独で（２）を作ることはないが、全盛期のZARDだからアルバム曲が好評でPVの必要性が出てくる可能性がある。しかし、新たに（２）を作る時間はない。そんな事態に備えて、全曲まとめて作っておいたものが（１）ではないか、と。
私としては、こんなところかなと一応納得しているのだが、もちろん本当のところはわからない。いつか、高野さんや寺尾さんが語ってくれると良いのだが。

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「フライデー」
現在発売されている「フライデー」6/12号は、前号に続いて坂井さんがトップ記事である。前号ではなぜテレビやメディアに出なかったのかを高野さんがかなり詳細に語られていることが興味深かったが、今号は坂井さんの「言葉の力」と作詞のエピソード、それと坂井さんの優しく気遣いされるお人柄についてのスタッフの証言を中心に構成されている。坂井さんの出棺に立ち会った寺尾さんの話は涙なしでは読めなかった。まだの人は是非ご一読をお薦めします。