武道館三回忌ライブ (4)

なかなか一度に書けず、断続的になってますが、お許しを。


「こんなに愛しても」
POPな「Top secret」から一転してダークな曲調の「こんなに愛しても」。CDよりゴンゴンギターが強調されていて、「おっ」と思った。この曲の内に秘められた暗い情念に一層重さが加わっている。ドラムスやギターの淡々としたプレイからは、噴き出しそうになる情熱を抑え込もうとするエネルギーが伝わってくる。そして、最後に入るピアノが曲の「重さ」を救うカタルシス(浄化作用)を奏でて終わる。このライブ用のアレンジ、派手さはないが実に渋い。私は好きだ。


「You and me (and...)」
曲が始まると、この曲が一番好きだと言った女性のことを不意に思い出してしまった。雑念であまり演奏のことは憶えていないのだが(汗)、ひとつには意表を突くようなアレンジではなかったからかも知れない。


ここでMCの古賀涼子さん登場。午前中、展覧会に行かれたこと、しばらく立つのは待って欲しいなどのアナウンスがあった。


「息もできない」
スタジオでの生き生きとした坂井さんに釘付けだった。CD冒頭の「キューン」は入っていなかったが(笑)、この曲はライブ向きだと思った。映像はたぶんテレ朝特番とほぼ同じだと思うので、そちらを見て欲しい(以下、同じ。)。実は映像は、曲にもよるが良く憶えていないことが多いのだ(汗)。


「好きなように踊りたいの」
これもオンステージ映像だったので驚いた。ライブには不向きの曲と思っていたが、意外にそうでもない。


「雨に濡れて」
過去、演奏を予定されながら取りやめになったことがある曲。ちょっとサックスが細い感じがした。おそらくマイクのバランスの問題なのかと思う。


Good-bye My Loneliness
私が2004年ライブで一番歌っていただきたかったのがZARDの原点と言うべきこの曲だった。おそらく武道館で実現したであろうデビューの時の夢。その思いを形に残して欲しいと願っていたのだが・・・。そんなことを思い出しながら聴いていた。


「ハイヒール脱ぎ捨てて」
CDでは曲の最後の方で、たぶんシンバルだろうか、チンチンという小さな音がリズミカルに入る。おそらく「踊りたいの」という気持ちを表したその音に初めて気付いた時は、こんなところまで小さな音を入れて気を遣うなんて、ZARDってスゲーなーと舌を巻いたが、おかげで曲を聴くたびにそれが気になってしまう(笑)。今回のライブでも注意していたが聞こえなかった。演奏されなかったのか、単に聞こえなかったのかはわからないが、ちょっと残念。

<追記>あらためて「ハイヒール脱ぎ捨てて」のCDを聴いてみたが、「チンチン」音はシンバルではなく、もっと澄んだ音で、楽器のことはよくわからないが、お祭りなどで使われる「摺り鉦(すりがね)」みたいな感じだ。http://www004.upp.so-net.ne.jp/amfujikura/page025.html
この音声ファイルの、笛や鼓に混じって「チンチチン」と聞こえてくる金属音である。「ハイヒール脱ぎ捨てて」ではもっと小さな音でこんなに賑やかではないが(笑)。


(続く)