「夏を待つセイル(帆)のように」ハーモニカVer.

『Christmas Non-Stop Carol』にZARDの「CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU」の「未発表テイク」が収録されるというニュースで思い出したのが、「夏を待つセイル(帆)のように」のハーモニカ・バージョン。


私が知る限り、このバージョンは名探偵コナン「水平線上の陰謀(ストラテジー)」のラジオ特番で1回だけオンエアされたことがある。http://d.hatena.ne.jp/moon2/20050510 の注記。素朴でしみじみとした郷愁を感じさせる、といって決して古臭くなくむしろ清新な曲調で、おそらくZARDとしてはこれまでにないタイプの曲に仕上がっているのではないかと思う。(1回聴いただけなので、また印象が変わることは有り得るが)、これがもしリリースされれば、ZARDのレパートリーに新たな1ページが加わった可能性があるとすら思っている。
こんな素晴らしい曲(バージョン)がお蔵入りになるなんて、もったいなさ過ぎる。


実は、坂井泉水さんはセルフライナーノーツでハーモニカ・バージョンに触れておられるのだ。

★イントロがハーモニカバージョンというバターン(アレンジ)もあったのですが、(こちらも良し)1曲目という事で、オーケストレーションの通常バージョンを収録することにしました。心地良い童謡やレゲエのリズムは、幅広い年齢層の方に受け入れていただけるのではないでしょうか。劇場版「名探偵コナン」のテーマソングという事もあり、ディズニーの曲のようですヨ。

●イントロが"ハーモニカバージョン"のパターンがあったのですね!スペシャルハーモニカバージョンのアレンジはどのような感じだったのでしょうか。
★うぅ〜ん、そうですね…もう少し、のどかな感じ。

WEZARD Vol.30

ここで坂井さんはハーモニカ・バージョンも「良し」としながら結局、CDバージョンにした理由を2つ挙げておられる。
まず(両A面の)「1曲目という事」、これは1曲目には従来の路線から離れ過ぎたものは避けるということだろう。
そして2つ目は幅広い年齢層が見る「劇場版『名探偵コナン』のテーマソングという事」で、やはり映画にマッチするという面を重視されたのだろう。
つまりCDの構成や映画のテーマソングという外部的要因を除けば、楽曲自体はCDバージョンに優るとも劣らないと考えておられたと思う(そうでなければ、1回であったとしてもラジオでオンエアすることは無かったのではないか。)。

ということで、このハーモニカ・バージョンは坂井さん「公認」であり、素晴らしいバージョンなのだから、このままでは幾らなんでももったいない。B社には是非リリースをお願いしたいところだネ。