”LOVE & PEACE”

今日12月8日はジョン・レノンの命日。亡くなって30年にもなるんだなあ・・・。
5年前にも書いたことがあるが、ジョンの"Love & peace"のメッセージの重さは今も変わらない。そして変わらないことが悲しい。http://d.hatena.ne.jp/moon2/20051208


ジョン・レノンが大好き」と仰っていた坂井泉水さん。Music Freak Magazine vol.4
ZARDへのジョンの影響はいろいろなところに見られるが、「君と今日の事を一生忘れない」もそのひとつに挙げられるだろう。


坂井さんはこの曲についてこうコメントされている。
デモテープを聴いた時に「mother」「earth」といった印象を受け、とても大きな、そう、ジョン・レノンのような曲に仕上げたいと思いました。曲編成が複雑でDメロ、Eメロまであります。特筆すべきはば.2番のサビが歌ではなく間奏扱い(リードギター)になっている点。詞の世界観を感じていただけると思います。

・・・とてもスピリチュアルな楽曲でしたので、抽象的になり過ぎないよう気をつけました。言葉を語る前に音楽があって、そして、言葉で深層へ届ける…というような感じでしょうか。何処の国かという事に関係無く、精神的支柱となる"LOVE & PEACE"を表現したかったのだと思います。
WEZARD vol.30)


つまり「君と今日の事を一生忘れない」で表現したかったのは"LOVE & PEACE"である、と坂井さんは言われるのだ。


「君と今日の事を一生忘れない」は2005.9.7リリースの「君とのDistance」に収録されている。あくまで私の想像だが、この時点で"LOVE & PEACE"と言えば、どうしても4年前のある大事件を連想せざるをえないのだ。


それは、2001年9月11日、ニューヨークで同時多発テロが発生、世界貿易センタービルが倒壊し、世界を震撼させた事件である。
10日後に行われた事件被害者へのチャリティ・コンサートでニール・ヤングが歌い深い感銘を与えたのが、"LOVE & PEACE"を具現するジョンの「イマジン」なのだ。


「君と今日の事を一生忘れない」の世界観は、ストレートにではないが、どこかでこの事件(愛と平和への祈り)とつながっているのかもしれない。


(追記)
「君と今日の事を一生忘れない」の歌詞は一見"LOVE & PEACE"とは関係がなさそうに見える。
しかし、「とてもスピリチュアルな楽曲でしたので、抽象的になり過ぎないよう気をつけました。」という坂井さんのコメントに配慮すれば、坂井さんが「表現したかった」"LOVE & PEACE"を、男女の愛という具体的なレベルに置き換えて歌詞として表現されたものではないか?と考えることは可能だと思う。
つまり、ここで歌われているのは、失われた"LOVE & PEACE"、"LOVE & PEACE"の追憶と希求であり、「宇宙の歌」に耳を傾けて"LOVE & PEACE"を回復しようというメッセージなのではないだろうかと私は思うのである。