悲しみと感謝と:ZARD”What a beautiful memory〜forever you〜”(4

第5曲目は眠れない夜を抱いて
「おっ!?」と思いました。遂に登場か・・・。
この曲は、坂井泉水さんご自身が選曲に関わった船上ライブでも、2004年ライブでも歌われた歌ですが、追悼ライブでもスクリーン・ハーモニーでも全く演奏されず、私自身は何故だろう?と不思議に思っていたのです。


眠れない夜を抱いて」は坂井さんが初めてテレビで歌われた歌(全7回のテレビ出演中4回が「眠れない夜を抱いて」でした)なので、坂井さんにとっては思い入れの深い曲のひとつだったと思います。


また、この歌はサウンド的にはひとつの転機となった作品です。
寺尾広さんは「もう探さない」まで「どんよりした曇り空のイギリスの首都ロンドン風」の作風だったZARDが、「抜ける様な青い空のロックをやるようになったのは「眠れない夜を抱いて」からだと言われています(「Brezza di mare 〜 dedicated to IZUMI SAKAI 〜」ライナーノーツ)。
坂井さんご自身も「デビューした頃、私自身ZARDは「冬のロック」みたいなイメージを持っていたんです。」GirlPOP vol.3 1993年3月 と仰っていますが、この「眠れない夜を抱いて」を境に「冬」から「夏」のイメージに転換していったと言えるのではないかと思います(ジャケットのイメージも大きく転換していることは明らかでしょう。なお、蛇足ですが、「Good-bye My Loneliness」のPVはまさに「冬のロック」の映像化だと私は考えています。)。
(また、Music Freak Magazine vol.28には「ZARDがその後にリリースしていく夏の爽快ナンバー定番化への布石となった。以前よりアップテンポなリズムと美しい高音のメロディー、コーラスの導入etc・・・、ここには以降のZARDサウンド確立へのキーワードが様々にちりばめられている。」とあります。)


坂井さんにとっても、またZARDサウンドの面でもこれほど重要な曲がどうしてこれまで演奏されなかったのか?疑問はそのままですが、今回演奏されて胸のつかえが取れ、坂井さんの思いがやっと実現されたような気がして、演奏が進むにつれて感動で胸が熱くなっていきました。


(続く)


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ZARD 20th YEAR展〜History of IZUMI SAKAI〜 @札幌
2011年08月10日(水)〜2011年08月15日(月) 大丸札幌店


こんなサイトに出ていたのでビックリ!http://db.museum.or.jp/im/Search/jsMuseumEventDetail_jp.jsp?event_no=73621 これは私もよく利用する美術展専門の情報サイトなんです。


大丸札幌店の告知はこちら。http://www.daimaru.co.jp/museum/sapporo/zard.html