悲しみと感謝と:ZARD”What a beautiful memory〜forever you〜”(5

第6曲目は5thシングルIN MY ARMS TONIGHT。初めて聴いた時、カッコいいタイトルだなーと思った記憶があります。歌詞はとてもZARDっぽいし(当たり前か(笑))、曲も良いと思うんですが、今回のライブではあまり覚えていないので、次に行きます(汗)。


第7曲目は「あの微笑みを忘れないで」。こんな名曲がシングルリリースされずアルバム(「HOLD ME」)に収まっているなんて!私がZARDの凄さを実感した曲です。今やライブの定番曲ですが、坂井泉水さんご自身も「ライブを想定した感じの曲」と仰っています。BestHit 1992年10月号
そんなことを思い出して聴いていました。


ここで古賀涼子さんの2回目のMCが入りました(古賀さんの最初のMCは「眠れない夜を抱いて」の前に入りました。今回のライブの最初のMCですから、坂井さんへの追悼の言葉があるだろうと思っていたのですが、それが無くショックでした。6/9の日記に書きましたが、これは演出の問題ですから古賀さんを責めることはできないし、後で詳しく書くつもりですが、ライブ最後の古賀さんの言葉に救われた思いがしたこともここで触れておきたいと思います。)。


TAK 松本さんとのコラボとして「異邦人」が紹介され、坂井さんのボーカル、松本さんのギター音源に今回の出演プレイヤーのジョイントというスタイルで第8曲目「異邦人」が演奏されました。CDでは松本さんのギターが、坂井さんのボーカルが入るところではあくまで控え目にプレイされていますが、今回は演奏が「熱く」前に出ていたような気がしました(私の個人的な印象で、どちらが良いとかではありません。おそらくこれはライブ向けのアレンジ、バランスなのでしょう。また、座席の位置にもよるのかもしれません。)。


第9曲目は「GOOD DAY」でした。MCで韓国ではイ・スヨンさんがカバーした「Good Bye」が大ヒットしたことが紹介され、http://www.youtube.com/watch?v=KR0QkSK0_Xs ついで作曲者でギタリストの綿貫正顕さんが紹介されました。綿貫さんは、坂井さんは厳しいながらもとても気を遣われる方だったこと、また綿貫さんの髪が立っているとか、黒い爪にも寛容だったことなど、坂井さんの人柄を偲ばせるスピーチをされました。(実は、「黒い爪」で私は爪が汚かったのかななどと考えてしまいました(おばか(笑))。もちろん、これは爪を黒く染めているということで、ヘビメタ風というか、パンク系というか、そういうスタイルでも坂井さんは受け入れてくれたということです。)。


今回のライブでは、アルバム「永遠」で使ったギターで演奏されました。もちろん、あの高音の「泣き」が入るアルバムバージョンです。私はその部分では「あぁ、ここ、ここ」と心の中で頷きながら聴いていました。


綿貫さんはブログでシングルバージョンとの違いを説明され、「アルバム『永遠』に収録されたヴァージョンではギター・ソロも弾いています。敬愛するギタリスト:ウリ・ジョン・ロートに憧れて作った29フレット仕様のギターで、通常のギターでは再現不可能な高音域を使ったソロを弾きました。CDTime 2:43〜2:46や3:31 〜3:33辺りで、その高音域が聴けます。」と言われています。 http://blog.livedoor.jp/masaaki_watanuki/archives/1577923.html


なお、今回のライブと直接関係ありませんが、この曲についての坂井さんご自身のコメントをご参考までにご紹介しておきます。WEZARD vol.15 2002.02
「ロックの中のハードロック! 弦やピアノを生音に代えようかなとも思ったけれど、そうすると、ちょっと繊細な感じになってしまうので、きれいすぎるよりもへタウマ的なサウンドにしたいというのがあって、打ち込みでできるハードロックにしました。歌うときは、なんか「空を飛ぶ」ようなイメージがありました。いつもブースの中は暗くしているので想像力が豊かになっちゃうんですよ。だから勝手にいろんな状況を想像しながら、その世界観に浸って歌っています(笑)
サウンドはわりと男性的な感じになっていますが、詞に関してはとても女性っぽいと思うので、そのあたりも聴いてもらえれば…。「諦めるよりも ああ 優しくなりたい」というフレーズは私自身に言ってるところもあるんです。うまくいかないことがあったときに、自暴自棄になってあきらめてしまうのは簡単だけど、もう一度、冷静になってみて、それを乗り越えてみようって。そしたらきっとその先に'GOOD DAY'が待ってるんじゃないかなって。」
また、WEZARD同号にはmusic freak magazine vol.51 1999.2から以下の記事が転載されています。
「歌詞は「女性の本質、母性愛みたいなものが出ればと思いました。1歩引くというような古風な感じ」。一方、サウンドは「メロディー・ラインは懐かしい感じがしますが、曲の根底にはクラシックやヘヴィ・メタルなんかがあります」と男性的な仕上りになっている。迫力のあるヴォーカルが一つの楽器のように、曲中で重要な役割を担っている。」


坂井さんはこの曲で「ハードロック」と「母性愛」という一見両立しがたいテーマを追求されたのですね。


なお、綿貫さんはZARD " What a beautiful memory 〜forever you〜 "について、以下のように書かれています。
http://blog.livedoor.jp/masaaki_watanuki/archives/1598855.html
http://blog.livedoor.jp/masaaki_watanuki/archives/1597314.html


(続く)