長いこと私は待っていた

気がする。この「今日はゆっくり話そう」のようなサウンドを・・・。そう思ったとき、不覚にも熱いものがこみ上げてきてしまった。

バラードの展開を予感させるような、穏やかな愛しさで包み込むような冒頭のサビ。一転して音が弾けた後、待っているのはミディアム・テンポのシンプルなロック!

決して急ぎ過ぎることなく、力強く明るいサウンドがしっかりと、ゆったりと時を刻んで行く。「Today is another day」や「帰らぬ時間(とき)の中で」と同様の、私の大好きな、安定感のある堂々たるロックサウンドだ。そのバイブレーションに、否応なく身体が同期して動き出してしまう。分厚いコーラスは曲に広がりを与えているのだろう、大らかな開放感が伝わってくる。

フトした瞬間に思い出す、忙しい日々の繰り返しの中で忘れていた大切な何か。日常のときめき輝く瞬間を素直な言葉で掬いあげる坂井泉水さんの感性は素晴らしい。
とりわけサビの部分では、坂井さんの暖かく慈しむようなボーカルで言葉がダイレクトに心に響いてくる。

そしてその感動の仕上げとなるのは、曲の最後、歌い終わった坂井さんが、皆と一緒になってウォー・オーオーオーと歌っている声!あぁ、いいな〜・・・。

これぞ私が待っていたZARD!!!