ロバート・ジョンソン

「おぉーっ、あったあ〜!」

コンプリート・レコーディングス

コンプリート・レコーディングス

ロバート・ジョンソンの全曲収録2枚組みCD、「Robert Johnson, The complete recordings」 。日本では決して知名度が高いとは言えない、この伝説のブルースマンのCDがまさかTUTAYAにあるとは予想もしていなかった。


ハートに火をつけて(初回限定盤)

ハートに火をつけて(初回限定盤)

実は私も半年前には全く知らなかったのだが、ZARDの「君へのブルース」(42ndシングル「ハートに火をつけて」カップリング)をきっかけにしてブルースのことを少し調べていくうち、この偉大な人物の名前を知った。


そして最初に買ったのがこれ(笑)。

俺と悪魔のブルーズ(1) (アフタヌーンKC)

俺と悪魔のブルーズ(1) (アフタヌーンKC)


ロバート・ジョンソンを主人公にしたこの漫画の監修者がB-Gram Recordsに在籍しておられた永井"ホトケ"隆さんだということにも興味をそそられた。定価が666円、つまり悪魔の数字というのもしゃれている。これまで3巻出ているが、第1巻は、驚異的なスピードでギターの腕を上げたロバート・ジョンソンは十字路で悪魔に魂を売った引き換えにギター・テクを手に入れたに違いないという「クロスロード伝説」が生まれたあたりのことが描かれている。ある程度事実を踏まえて書かれているようで、少なくとも途中まではロバート・ジョンソンの伝記的性格を持っており、また黒人差別が当たり前だった当事のアメリカ南部の様子もうかがえて興味深かった。*1


ロバート・ジョンソンは多くアーティストからリスペクトされ、カバーされている。ローリング・ストーンズの「Love in vain」やクリームの「Crossroads」の元歌がロバート・ジョンソンだとは知らなかった。


The complete recordingsのライナー・ノーツから少しだけ引用してみよう。
キース・リチャーズローリング・ストーンズ):皆に伝えなくちゃいけない。「おい、こいつを聴いてみろ。人生をもっと豊かにしたいんだろ」とね。ブルースがどれほど素晴らしいものになり得るか知りたいって?だったらこれしかないぜ。
エリック・クラプトン:聴きはじめたら、他のものは全く聴かなくなった。25になるまで、ロバート・ジョンソンを知らない奴とは口をきかなかった。ほとんどそんな調子だったよ。・・・ロバート・ジョンソンほど徹底してソウルフルなものはどこにも見つからない。彼の音楽は今でも、人間の声で表せる限りにおいてもっともパワフルな叫びだと思う。」


ロバート・ジョンソンに対するエリック・クラプトンの傾倒ぶりは大変なもので、全曲ロバート・ジョンソンのカバーからなる「Me & Mr. Johnson」というアルバムまで出している。こちらは先週借りて聴いているところ。

ミー&Mr.ジョンソン

ミー&Mr.ジョンソン


確か坂井泉水さんはエリック・クラプトンのファンだったはずだから、このアルバムを聴いているかも知れないし、ロバート・ジョンソンも聴いているかもしれないな、なんて思ったりする。


いよいよロバート・ジョンソンの歌が聴ける。ゴールデン・ウィークの楽しみが増えた(笑)。

*1:第1巻だけでも読む価値はある。第2巻からは完全なフィクションになるから、続けて読むかどうかはそれから判断すれば良いと思う。