スクリーン・ハーモニー中野公演(2)
昨日私はこう書いた。「始まってすぐ感じたことは、C.C.Lemonホールの公演とは客席の雰囲気がかなり違ったことだ。C.C.Lemonホールと比べて拍手が少なく、手拍子もほとんどない。特に2階だからかもしれないが、最後の「負けないで」でもスタンディングは1〜2割だった。」
これはあくまで私が行ったC.C.Lemonホールの夜の公演と比べての話なのだが、いささか舌足らずで、静かな公演だったと思われてしまうので、少し補足しておきたい。
実際は中野も徐々にボルテージがあがり、後半の、たぶん「愛が見えない」あたりからは拍手も手拍子も大きくなってきたと思う。「負けないで」でもスタンディングこそ少なかったが、観客は大きな拍手でスクリーンに応えたのだ。だから静かな低空飛行というわけでは全くないのである。
以下はスクリーン・ハーモニーのパンフレットに記載されているセットリストと今回の曲目を比べたもので、数字はパンフのセットリスト、(間違いや抜けがあるかもしれないが、記憶の範囲では)+は今回追加分、Xは今回カットされた曲を示している。
Opening 永遠(歌なし)
1あの微笑みを忘れないで
2君に逢いたくなったら・・・
+Oh my love
+遠い日のNostalgia
X3Top Secret
X4You and me(and…)
5息もできない
6雨に濡れて(録音時の風景と曲)
+Good-bye my loneliness
7ハイヒール脱ぎ捨てて
8こんなにそばに居るのに
9素直に言えなくて
10きっと忘れない
11もう少し あと少し…
12あなたに帰りたい
13Forever you
(pianoでGet U're dream,夏を待つ帆(セイル)のように)
(撮影した老婦人ふたりにキスされる)
14心を開いて
15Today is another day
16愛が見えない
17君がいない
18マイ フレンド
19Don't you see!
今回は思ったより多くの未公開映像がいろいろなところで挿入されていたと思う。ただ、既に見たはずの映像でも初めてだと思ったこともあったから、あまり自信はないのだが(笑)。
未公開映像にはやはり胸がときめくが、何度見ても感動してしまう映像というのがある。そうした最も感動的なシーンのひとつは、青いサイリウムに囲まれた坂井さんが歌う「あなたに帰りたい」だろう。
この悲しくも美しい映像は、いつ見ても泣けてくる。そして私が生前から坂井さんがそこに立っておられるような曲だと思っていた「Forever you」。この曲の流れは堪らないな・・・。
そして、一緒に写真撮影した老婦人ふたりにキスされて照れる坂井さんのシーンへ。演出抜きで坂井さんのありのままが出ている本当に初々しく微笑ましい映像だ。その後に流れる曲は「心を開いて」。もう、これしかないって感じ(笑)。
「Today is another day」。この曲で私がスタンディングしなかったのは初めて。それでも足がひとりでにリズムを取ってしまう。
そうそう、忘れないうちに付け加えておこう。
確か「雨に濡れて」のスタジオシーンだったと思うが、坂井泉水さんが何かを手に持っていじったり?しているシーンがかなり長く写っていた。コードの付いたリモコンのような黒いモノに白いピンポン球を半分に切って乗せたようなもので、何を持っておられるんだろうと気になったが、その時はわからないままだった。ところが、Don't you see!になって、ニューヨーク撮影時にカメラマンが似たようなモノを坂井さんの肌に当てているではないか!ピンときた。照度計だ。ピンポン球のようなものはセンサーだ。見る人が見ればすぐわかる実にどうでも良い話だが、何か新発見をしたような気分だった(笑)。
オルゴールの「揺れる想い」が流れる中、公演終了のアナウンスがあり、私は心のなかで坂井さんに「ありがとう」を言って会場を後にした。
献花台はなかったが、ファンが持ってきたと思われる花が白い台に乗せられていた。
(おわり)