東京駅周辺のゆかりの地(5)

東京国際フォーラムへの行きかた>

東京国際フォーラムは2004年3月8日と9日、ZARD LIVE 2004 "What a beautiful moment tour"が行なわれた場所だ。当時私は京都に住んでおり、東京国際フォーラムでのライブには参加しなかったから、今回初めて「明治生命館」と同時に行ったのだが、参加された人にはとりわけ思い出深い場所だろう。


明治生命館から東京国際フォーラムまで歩いて10分ほどだ。まず、明治生命館のすぐ脇の馬場先門交差点から皇居と反対側に向かって進もう。道路沿い左手にティファニー(丸の内東京店)がある。
 写真23
さらに進むと三菱一号館の前に出る。
 写真24
そこから交差点を挟んで斜向かいはもう東京国際フォーラムの一角である。写真24は東京国際フォーラムを背にして三菱一号館を撮ったもの。


東京国際フォーラムは大きく分けてホール棟とガラス棟から構成されている。まずZARDのライブが開催されたホールAに行こうとしたが、ホールAに上がるところが閉鎖されていて行くことができなかった。http://www.t-i-forum.co.jp/general/guide/eventspace/hall_a/index.php
インフォーメーションで聞くと、イベントがないと閉鎖していて、イベントがあってもチケットがないと上がれないのだそうだ。


やむなくホールAは諦めてガラス棟へ。こちらは会報WEZARDや"What a beautiful moment Tour" パンフレット http://www.bgv.jp/shop/detail_shop.php?item_id=1218 に掲載された坂井泉水さんの写真の撮影場所のひとつである。


初めてガラス棟に足を踏み入れると、内部の高い空間とそれを支える鉄骨に驚かされる。頭の上には巨大な鯨の骨格のような鉄骨が覆いかぶさり、それを両端の2本の太い柱が支えている。周りの壁はガラスで、とても明るい開放的な空間だ。


これは間違いなく現代を代表する建築のひとつなのだろうけど、こんなに地価が高い場所に隙間だらけの建物とはもったいない話だと思ってしまう。


そういった経済学的ツッコミ(笑)はともかくとして、これは一種のカテドラル(大聖堂)だと思う。高い天井と光で天上世界を指向する中世ゴシック様式の聖堂のコンセプトの現代版だ。http://allabout.co.jp/travel/worldheritage/closeup/CU20090118A/


どうも私は、空間で圧倒しようとするような大きな高い天井の建物は苦手で、4畳半の茶室の方が好きだなあ(笑)。


だいぶ脱線したが、撮影現場に行くとしよう。
なお、"What a beautiful moment Tour" パンフレットにはガラス棟で撮影された写真がたくさん掲載されているが、ここでは会報WEZARD vol.24とvol.26に掲載された写真に絞る。


エレベーターに乗るためには一旦B1まで下りなければならない。そこから最上階7F、東天紅のあるフロアで降りる。右(東天紅と反対方向)へ行くと、「鯨の骨」を支える巨大な柱があり、その周りには少し広い場所がある。ここがこの写真の撮影場所だ。写真25はフロアに近い位置から撮られていることがわかる。
 写真25
 写真26
ここまで来る人は希だから、心ゆくまで坂井さんへの思いに浸るには最高のスポットだろう。

写真25で遠くに縦に細長く三角錐のようなものが見えるが、それがこちら側にもあって「鯨の骨」を支えている。写真27の撮影位置は向こう側(写真25の反対側)の支柱の傍だったかと思う。
 写真27
 写真28

写真25の撮影地点の少し先に、下へくだるスロープ(回廊)の入口がある。このスロープはぐるりと壁に沿って作られ、周りながら1Fまで歩いて降りることができるようになっている。
写真29で、坂井さんの右下が回廊である。写真30はもっと右で撮るべきだった(汗)。
 写真29
 写真30


また、回廊の所々に架けられた渡り廊下のような橋の一部は渡ることができる。写真31で左側が回廊で、右に橋が見える。
 写真31
 写真32(橋)


写真33は回廊を途中まで降りてきたところからガラス棟全体を撮ったもの。下にB1のスペースが見える。
 写真33


ガラス棟を出ると、JR有楽町駅はすぐそこだ。


<ちょっと寄り道:三菱一号館
三菱一号館は去年9月に竣工したばかりだが、明治時代の建物を復元したそうで、美しい赤レンガの洋館だ(写真24)。内部には歴史資料室(無料)やカフェもある。4月開館予定の「三菱一号館美術館」も個人的には楽しみである。http://www.mimt.jp/index.html


寄り道ばかりすると、半分建物巡りみたいになってしまうが(笑)、日銀旧館、三井本館、明治生命館三菱一号館という近代洋風建築と、東京国際フォーラムという現代建築を巡るツアーは、建築に興味がある人にとってはかなり魅力的なコースでもあると思う。東京駅が工事中なのが残念だが。

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今回紹介した「東京駅周辺のゆかりの地」を巡るコースは、もちろん逆にたどってもよいし、日銀と明治生命館東京国際フォーラムを別々に行くこともできます。
坂井泉水さんへの思いを懐きながら、できればゆっくりと回られることをお勧めします。


(おわり)