akiさんとの共同企画、Happy birthday, ZARD songs!を始めてみると、いろいろ新たな発見があって楽しい。12/4の日記に書いた「この涙 星になれ」のシークレット・トラックのこともそうだが、「Love is Gone」*1の歌詞についてもようやく自分なりに納得のいく理解ができたような気がしている。
この歌では、出だしのフレーズでひっかかった。
♪だけどきっと この壁を乗り越えて行くのだろう
何の前提もなくいきなり「だけど」と来るので途惑う。そして、「壁を乗り越えて行く」のは誰なのだろうか。その点についてはっきり詰めきれないままでいたのである。
今はこんな風に理解している。
「孤独な自由と向き合ったままで」「この壁を乗り越えて行く」仲間たち。取り残されていく僕。仲間と久しぶりに逢った陽気な気分が消えた。
「だけど」というのは、僕は壁を越えられない。「だけど」、仲間たちは越えて行くという意味だろう。
仲間から取り残され、君を失った「僕」。かろうじて過去の幻影に癒しを見つけようとする僕。「誰か教えて 僕はこれでいいんだろうか」という悲鳴のような叫び。この歌の絶望感、孤独感、疎外感の深さにはほとんど救いがない。
「孤独な自由と向き合ったままで」というのは、仲間たちのことでもあり、また「僕」自身のことでもある。まるで実存主義のようなこのフレーズ、気に入ってしまった。

*1:ZARDの23枚目のシングル「My Baby Grand〜ぬくもりが欲しくて〜」のカップリング