ニューアルバムの可能性

MFM Flash Back ZARD Memories」を読んでいると、こんな記載があった。

「アルバムに収録されなかった曲は、実際にレコーディングを終えた曲だけでも20曲以上はありますね。」

アルバム「Today is another day」の制作スタッフの証言である。P.32


全くの推測だが、その後発表された栗林誠一郎さん作曲の作品はこの「20曲以上」の中に含まれているのではないかと思う。

  • 「約束のない恋」(PREMIUM BOX 1991-2000)
  • 「愛であなたを救いましょう」(「止まっていた時計が今動き出した」)
  • 「I can't tell」(「君とのDiatance」)


しかし、そうだとしても、録音済みの曲がまだ20曲近く眠っていることになる。


さらに、会報「WEZARD」vol.23(Feb.2004) p.8のインタビューで、坂井泉水さんは、(アルバム「止まっていた時計が今動き出した」の)選曲は悩まれましたか?という質問に対して)
「最終的に11曲になりましたが、20曲ぐらい作っていました。選曲は悩みつつも”直感”で決めました。」
と答えておられる。もちろん、最終的に選に漏れた約9曲がどこまで完成されていたのかはわからないが、録音し、多くのテイクの(さらにまた多くのミックスの)中から最終版を選ぶのが坂井さんの流儀だから、それらの曲が録音されていないとは考えにくい。


それどころか、ZARDの場合、未発表曲と言っても「翼を広げて」からわかるように、実際は高いクォリティで完成していることが多いのではないかと思う。
それは「I can't tell」の例からもわかる。「I can't tell」は最終的には「君とのDiatance」に収録されることになるのだが、実はその前のアルバム「止まっていた時計が今動き出した」の時点で「君ディス」バージョンとは別アレンジの完成版が存在し、それが「時計」の販促用サンプルCD(だったかな?)に収録されていたのだ。そんな段階まで行ったほどだから、曲として立派に完成したものだったが、最終段階で外されてしまったのである。坂井さんのこだわりを伺わせる凄いエピソードだが、ZARDでは未発表といっても未完成ということには全然ならないのだ。


未発表曲の数に戻ると、「止まっていた時計が今動き出した」の時点で9曲ほどの未発表曲が残るから、アルバム「Today is another day」の時と併せると、少なくとも20曲+9曲近い未発表曲が存在することになる(厳密には「約束のない恋」、「愛であなたを救いましょう」、「I can't tell」分をマイナスしなければならないのかも知れない。「翼を広げて」もかな?)。


これらの曲を集めれば、少なくともアルバム2枚分に近い曲数にはなるだろう。私としては、それを是非聴いてみたいのだ。たぶん、寺尾さんもいつ、どのような形で出すかについて知恵を絞っておられるのだろう、と思いたい(笑)。