遠い星を数えて

岩館真理子さんのコミック「遠い星をかぞえて」を読んだ。


CB-1さんが掲示板で、「羽田裕美 コンサートツアー2009 〜ZARD Piano Classics〜」では羽田裕美さんが「遠い星を数えて」を演奏される際に、このコミックの話をされたと書かれ、また知人からも同様のことを聞いたからだ。


少女用のコミックはほとんど読んだことがなかったので、最初はどうも読みにくかったが、読み出すと止まらず一気に読んでしまった。多感な思いやりのある少女が出会う様々なシーンが展開されていくのだが、最大の特色はそれぞれのシーンのデリケートなタッチの描写にある。


ただ、私が男だからなのだろう、個々のシーンにおけるデリケートな描写より、どうもストーリー展開の方が気になってしまう。2度3度読まないと、セリフの意味が取れないところも私には何カ所かあったが、きっと女性なら難なく1回でクリヤーしてしまうのだろう。面白くないことはないのだが、要するに、女性コミックというのは(単純な)男には難し過ぎるんだなあ・・・。いまさらながら、関心と感性の違いに気付かされた感じだ。


あらためて「遠い星を数えて」(21stシングル「風が通り抜ける街へカップリング)の歌詞を読むと、恐らく、坂井泉水さんもこのコミックのストーリー展開というより、デリケートな心理描写、男性に対する主人公の少女の受身の態度、自己を主張しない控えめな性格やその思いやりに惹かれたのではないかと思えてくる。こうした女性ならではの感性が坂井さんの歌詞の中に秘められているわけで、それは男にとっては永遠の謎なのかも知れない。


羽田さんはコンサートのMCでこう話されたそうである。
「遠い星を数えて」ではZARD坂井泉水さんがお気に入りだったという岩館真理子のマンガ『遠い星をかぞえて』からこの曲のタイトルが付けられたという事で自分も読んでみた所、“1コマ1コマから心情が伝わって来るとても繊細な作品で、坂井さんが書かれる歌詞とどこか通ずるものを感じ、きっとそういう繊細さが人の心を打つんだなと思いました”と。
http://www.barks.jp/news/?id=1000050757