GOOD DAY

【オリコン加盟店】ZARD CD【GOOD DAY】1998/12/2発売【楽ギフ_包装選択】ZARDの27thシングル「GOOD DAY」はZARDとしてはかなり異色のメロディーラインを持つ、強い印象を与える作品だと思います。坂井泉水さんの歌唱はまるで慟哭しているようですし、それに合わせるギターも泣いています。坂井さんがこんなに激しく感情を表に出して歌われた作品は他にないのではないでしょうか。


作曲者、綿貫正顕さんはブログで「間違いなく、僕の音楽人生を代表する1曲」だと語っておられます。http://blog.livedoor.jp/masaaki_watanuki/lite/archives/1577923.html


この曲の制作過程が述べられた綿貫さんのブログを、私なりの関心にそって整理し、少しご紹介したいと思います。


まずその前に、綿貫さん作曲のZARDの楽曲を確認しておきます。発売日順です。

★[Love is gone]1997-12-03
 (23rd) My Baby Grand〜ぬくもりが欲しくて〜カップリング
編曲:池田大介

★[Brand New Love]1998-02-11(WANDS)
WANDSへの歌詞提供曲
編曲:WANDS

★[GOOD DAY]1998-12-2
27thシングル
編曲:池田大介
(1999.2.17リリースのAL永遠に収録されました。)

★[Brand New Love]1999-02-17
(AL永遠)
編曲:徳永暁人
WANDSへの提供曲のセルフ・カバー

★[GOOD DAY]1999-02-17
(AL永遠)

★[MIND GAMES](28thシングル 1999.4.7)
編曲:綿貫正顕古井弘人


つまり、綿貫さんが提供されたのは時期的にはアルバム「永遠」の頃です。綿貫さんの楽曲、特に[Love is gone]、[Brand New Love]、[GOOD DAY]には、共通してドラマティックな熱いブルーズロック?とでも言うような独特の「体臭」を感じますが、当時、坂井さんはセレフディレクションで制作に当たられ、殻を破ろうと新たな音楽の方向性を模索されておられたので、積極的にこれまでとは作風の違う新たな作家を選ばれたのだと思います。


(発売日順と異なり)これらの楽曲のうち、綿貫さんが一番初めに作曲されたのが[GOOD DAY]で、「 恐らくは所用時間30分以内。」。つまり、一気呵成に作られた曲だということになります。綿貫さんは、「サビ前の同主調転調の切っ掛け(<CD Time = 1:16)」は、「ギターを弾いていて偶然辿り着いた感じ」で、「本当にラッキーだったと思います。」と述懐されています。恐らく意識下に蓄積されていたものが外の空気に触れて瞬間的に美しい結晶になる・・・創造力が最良の状態で働く時、つまり良い作品ができる時というのは、案外そんなものなのでしょう。


そして、この初めてのZARDへの提供曲が、綿貫さんの音楽人生にとって非常に重要なステップになり、「間違いなく、僕の音楽人生を代表する1曲」になったのだと思います。


「2サビ後のDメロ:大サビ(<CD Time = 3:16〜)は・・・採用が決まった後で「よりドラマティックに」という方向性で書き足したモノ」だそうです。坂井さんが、ドラマティックな曲にしたいと考えておられたことが伺えます。


恥ずかしながら、私はこれまで意識したことがなかったのですが、綿貫さんによると、[GOOD DAY]はシングルバージョンとアルバムバージョンがあるとのこと。


綿貫さんはこう言われています。
「アルバム『永遠』に収録されたヴァージョンではギター・ソロも弾いています。敬愛するギタリスト:ウリ・ジョン・ロートに憧れて作った29フレット仕様のギターで、通常のギターでは再現不可能な高音域を使ったソロを弾きました。CD Time 2:43 〜 2:46や3:31 〜3:33辺りで、その高音域が聴けます。」
(なお、このギターについてはhttp://blog.livedoor.jp/masaaki_watanuki/lite/archives/650623.html?blog_id=2798549に解説があります。)


これまで気付かなかった人も、聴いてみればきっと「あー、この音か」と思われるに違いありません。私はそれを悲鳴のようだと感じましたが、いかがでしょうか?