悲しみと感謝と:ZARD”What a beautiful memory〜forever you〜”(12

タワレコのフリーマガジン「TOWER」8月5日号にZARDの情報が載るそうです。http://tower.jp/article/news/80951


ここで再度徳永暁人さんが呼び出されました。2度目なのでスピーチはなく、すぐ31曲目の「心を開いて」の演奏が始まりました。ところがここでハプニング!映像が違うのです。坂井泉水さんのボーカルも出ません。私の記憶が正しければ、映像は次曲の「来年の夏も」だったと思います。が、字幕には「心を開いて」の歌詞が映しだされていました。「あ、ボーカルと字幕は映像に埋め込まれているのではなくて、スクリーンとシンクロさせて、その場で合成されるんだな」、と思ったことを覚えています。


バンマスの大賀好修さんの合図で一旦演奏が止まりました。演奏が再開されるまで十数秒ほどだったでしょうか。その間、会場は暖かい応援の拍手が起き、緊張がほどけてかえって和やかな雰囲気になりました。


映像、字幕、ボーカル、演奏の4つをピタッとシンクロさせるのは容易な作業ではないでしょう。おそらくスタッフは何が起きたのかと一瞬アタマが真っ白になりかけたのではないでしょうか。それが短時間で修復されたのですから、さすがプロだなと思いました。まさか意図してこうなったわけではないと思いますが、このハプニングで、ステージと客席はグッと近くなり、会場は一体感が生じるという効果が生まれましたね。


「心を開いて」はそんな、会場がひとつになった中で演奏されたのです。まさに"This is it!"、この曲しかない、という感じがします。


32曲目は「来年の夏も」。歌詞もさることながら、ボサノバ調で始まり、水際立ったピアノが入るユニークな曲調もドラマ性たっぷりのこの曲は、坂井さんにとって、とても思い入れの深い曲だったようです。


渡部良さんは、「ピアノ・ソロについて坂井さんからリストのラ・カンパネラを参考に(DIMENSIONの小野塚さんに)ダビングして欲しい」と相談され、それが実現し「満足の行くものが出来て彼女はとても嬉しそうにしていました。ライブ・ツアーの時も、「来年の夏も」をどうしても演奏したいと言い、ピアノの大楠君が必死にコピーをしてくれたのを、坂井さんはとても喜んでいました。」と言われています。music freak magazine vol.153
(参考)盲目の天才ピアニスト、辻井伸行さんの「ラ・カンパネラ」 http://www.youtube.com/watch?v=v9fo3FoHDBc


また、「来年の夏も」は坂井さん選曲の仮想アルバム「LOVE & POWER」に選曲されていることからもそれがうかがえるのではないでしょうか。WEZARD vol.35


この曲が2004年以来ライブで演奏されなかったのは意外な感じがしますが、ようやく今回陽の目を見ることになったのは嬉しいことでした。


33曲目は「Today is another day」。以前から私が骨太のロックと呼んで大好きな曲でしたが、ファンの間で語られることも少なく、あまり注目される曲ではありませんでした。だから、2004年ライブで坂井さんが歌われた時は驚きと嬉しさで飛び上がりましたね(笑)。その後はライブに欠かせない曲になりましたが、おそらく、2004年ライブで一番ファンの評価が変わった曲だと思います。


さあ、いよいよノリノリモードにスイッチが入ったぞ〜(笑)。


34曲目はこんなにそばに居るのに。これまたロックテイスト溢れる私の大好きな曲。「グラスの氷がカラカラ揺れてる」というフレーズに虚無的な匂いを感じたりもします。坂井さん、カッコ良過ぎ!(笑)。
映像にもビックリ。これほど大きなアクションで坂井さんが歌っておられるのを見るのは初めてで、「へぇー、こんな坂井さんも居られるのか。」と見入ってしまいました。


35曲目「君がいない」。ライブでは裏打ちのビートにノリノリになってしまいます。そんな曲に悲しい歌詞が乗っているとは想像できませんが、こうした意外性こそZARDの魅力のひとつと言えそうです。


36曲目はマイ フレンド。私のZARDとの出会いの曲です。ラジオでZARDの曲として紹介され、初めてZARDという名前と曲が結びついた思い出があります。まだファンというわけじゃなくて、遠くから見ている感じでしたが・・・。
でも、後で歌詞を知って、こんな歌詞を書ける人が居たのかと。衝撃でした。 
♪ひとりでいる時の淋しさより 二人でいる時の孤独の方が哀しい


ただ、ライブでは当時の思い出に浸る余裕はなく、高揚した気分で楽しんでいました。


会場の興奮醒めやらぬ中、メンバーが退場しライブの本編が終わりました。


(続く)